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News 誰も抗えないアノ味の魔力を描いたイム・サンス最新作『蜜の味 ~テイスト オブ マネー~』、「未体験ゾーンの映画たち2013」にて上映

Text by Kachi
2013/1/19掲載



 1月12日(土)、「未体験ゾーンの映画たち2013」がヒューマントラストシネマ渋谷(東京)とシネ・リーブル梅田(大阪)で初日を迎えた。これは、海外では高評価だが、日本では劇場公開されにくい話題作を選りすぐるプログラムで、昨年に引き続いての開催となる。まだ日本で誰も知らない、自分だけの一作を見つけたい映画ファンにおすすめしたい企画だ。韓国からは、第65回カンヌ国際映画祭コンペティション部門にノミネートされたイム・サンス監督『蜜の味 ~テイスト オブ マネー~』がラインナップされている。

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 イム・サンスといえば、中流家庭が崩壊する恐怖を独特な雰囲気で描いたキム・ギヨン『下女』(1960年)を原案にした『ハウスメイド』(2010年)があり、今回はその続編的作品だ。

 注目したいのは、この3作品の「家」が、韓国社会を端的に反映していることだ。公示価格に即して毎年「一番高い家」が発表され、そのランキングに国民が強い関心を寄せる韓国。『下女』の主人公の音楽教師は、2階建てマイホームを持ち、家政婦を雇っているが、1959年に住居の価格が上昇したことで、人々は「家」を最も信頼性の高い資産と認めていた。『ハウスメイド』、そして『蜜の味』の舞台は、超がつくほどの上流家庭。家が財力の証しなのは日本も同じだが、「上流」「下流」という、埋まることのない階級差が厳然とある韓国では特に豪邸は人々の強い羨望と妬みの的になる。

 『ハウスメイド』『蜜の味』は、ともに家を舞台に繰り広げられる「持つ者」と「持たざる者」との階級闘争がベースだが、さらに『蜜の味』は、一度「お金の味」を覚えた両者の執着心を露悪的に綴る。韓国最高峰の金持ちの家がどんなものか、のぞき見する楽しみもあり、ドロドロとした人間模様の観察は、行儀悪いからこそ<蜜の味>だ。

 『蜜の味 ~テイスト オブ マネー~』は、1月19日(土)~1月25日(金)まで大阪のシネ・リーブル梅田、2月17日(日)~2月22日(金)までヒューマントラストシネマ渋谷にてそれぞれ上映。「未体験ゾーンの映画たち2013」は4月以降、静岡・千葉ほか全国で順次開催予定となっている。


未体験ゾーンの映画たち2013
 1月12日(土)~3月22日(金)@ヒューマントラストシネマ渋谷
 1月12日(土)~2月8日(金)、3月9日(土)~3月29日(金)@シネ・リーブル梅田

『蜜の味 ~テイスト オブ マネー~』
 原題 돈의 맛 英題 The Taste Of Money 韓国公開 2012年
 監督 イム・サンス 出演 キム・ガンウ、ペク・ユンシク、ユン・ヨジョン、キム・ヒョジン
 未体験ゾーンの映画たち2013上映作
 韓国版公式サイト http://money2012.kr/

Writer's Note
 Kachi。1984年、東京生まれ。図書館勤務。年末、パク・チャヌクの『復讐者に憐れみを』をスクリーンで初めて鑑賞。伝わる痛さはDVDの倍以上でした。


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