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Interview 『グレープ・キャンディ』 キム・ヒジョン監督 ~ある女性の不安定な心と成長物語

Text by Kachi
2013/1/5掲載



 東京フィルメックス2007上映作『13歳、スア』で、思春期の少女の心の機微を丁寧に追ったキム・ヒジョン監督の新作『グレープ・キャンディ』が、第13回東京フィルメックス(2012年11月23日~12月2日@有楽町朝日ホールほか)で上映された。

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 主人公の女性ソンジュ(パク・チニ)が中学生時代についた、いたいけな嘘は、ただ自分が友人に愛されているか不安だったからだが、聖水大橋崩落事故と絡んで思いもよらぬ悲劇を呼ぶ。さらに、過ちを認める怖さから記憶を失い、大人になってまた同じ嘘を繰り返してしまう。だが中学時代の友人ソラ(パク・チユン)との再会が彼女を変えていく。

 過ちと向き合い、受け入れる過程でソンジュが失ったものは大きかった。しかし、大都会の雑踏に入っていくソンジュの背中には、大人の女性として自立して生きていける強さを感じた。


インタビュー

── ソンジュの記憶の断片をフラッシュバックで見せていましたが、鏡やガラスを使った映像には、どのような狙いがありますか。

ソンジュの心の奥深いところ、忘れている過去を映し出そうとしました。例えばソンジュが嘘をつくところでは、割れたガラスに彼女の顔が映っていますが、何らかの破片・亀裂で、彼女の心理状態を表そうとしました。

── 映画のワンシーンに、実際の事故の写真が使われています。

新聞記事の写真を著作権料を払って使いました。ただし、写真をそのまま使ったのではなく、CGをかけています。ソンジュの記憶の断片という設定でしたので、ある箇所はぼかしたり、バスのところを目立たせたりしました。

── 印象的なラストには試行錯誤があったのでは?

前作『13歳、スア』もそうでしたが、私はいつも、想像でしかない世界のままで映画が終わるというのは嫌なんです。ソンジュは現実の日常を生きて、その中で変わっていかなければならない人物です。だからあのような終わり方を選びました。またラストシーンでは、大勢の中の一人としてソンジュがいるのですが、「皆さんももしかしたらそうなのかも知れない」という思いを込めています。

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ティーチインの模様 中央が監督

── 監督は、ソウル芸術大学卒業後、ポーランドの国立ウッチ映画大学に在学した経歴がありますが、ソラの外国暮らしのエピソードはその反映でしょうか。

私とソラは外見は違いますが(笑)、経験をいくつか反映することになりました。というのも、ポーランドに7年いた中で、実際ルームメイトがケニア人だったんです。そのルームメイトも自然が恋しくて仕方がなく、暇さえあれば森に行きたがっていました。またこの脚本はフランスで書いたのですが、「ソラがフランスにいた」という設定でその経験も生かされています。

── 少女たちがつく嘘には、何か元ネタがあるのですか。

私が子供の頃、仲がいい子が3人いまして、彼女たちによくいたずらを仕掛けていたのですが、あるとき「隣の街に引っ越す」と嘘をついてみたんです。中学の頃って自分がどれだけ愛されているか知りたいものなんですよね。自分はどれだけみんなにとって必要なのか確認したいんです。

── 次回作について教えて下さい。

今までは低予算のものが多かったのですが、次回作はもっと大衆的で、ノーマルな予算枠の作品になる予定です。内容はファンタジー・メロドラマで、元パイロットが男性主人公。他に10代後半の女の子も登場します。とはいっても、キム・ヒジョンが書くものなのでそういう(私の個性が出た)シナリオになるでしょう。今まで以上に大きなどんでん返しがありそうな作品なので、大衆受けはあると思います。第一稿が出来上がったところなので帰ったら手直し作業に取りかかりますが、今は東京フィルメックスを思い切り楽しみたいですね。




第13回東京フィルメックス
 期間:2012年11月23日(金・祝)~12月2日(日)
 会場:有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ 日劇、東劇
 公式サイト http://filmex.net/

『グレープ・キャンディ』
 原題 청포도 사탕: 17년 전의 약속 英題 Grape Candy 韓国公開 2012年
 監督 キム・ヒジョン 出演 パク・チニ、パク・チユン、チェ・ウォニョン
 第13回東京フィルメックス・コンペティション部門招待作
 韓国版公式サイト http://blog.naver.com/gg_candy

特集 第13回東京フィルメックス
 Report 第13回東京フィルメックス ~女性の成長・美しさ・強さを考える4本
 Interview 『グレープ・キャンディ』 キム・ヒジョン監督 ~ある女性の不安定な心と成長物語

Writer's Note
 Kachi。1984年、東京生まれ。図書館勤務。キム・ヒジョン監督は日本語もかなり理解できる方で、インタビュー中、私の質問を通訳を待たずに「そうそう!」と相づちを打たれることもしばしば。割愛しましたが、ソンジュの恋人のセリフについての質問から話があらぬ方向へ転がっていくなど、楽しい取材となりました。


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