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News 海外養子をテーマにした異色のドキュメンタリー×アニメーション『はちみつ色のユン』、12/22より公開!

Text by 西村嘉夫
2012/12/19掲載



 韓国の海外養子をテーマにしたドキュメンタリー×アニメーション『はちみつ色のユン』が、今週末12月22日(土)より、ポレポレ東中野、下北沢トリウッドほか全国順次ロードショーされる。

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 韓国映画の魅力のひとつは、弱者やマイノリティに対する問題意識や温かい視線が感じられること。そこで描かれるのは、外国人労働者、脱北者、セクシャル・マイノリティ、障害者、そして立場の弱い女性や子供などだ。『はちみつ色のユン』で描かれている海外養子もそのひとつに数えていいだろう。

 朝鮮戦争後の1950年代後半から、韓国は乳幼児を海外へ養子として送り出してきた。現在に至るまでその数累計で20万人あまり。その理由は、貧困もあるが、駐韓米兵と韓国人女性の間に生まれた子供や障害児など、韓国社会の強固な家族主義・血統主義が生み出すものもある。そして、それら海外養子が成人して自らの出自を確かめるために、また実母捜しをするために訪韓するに至り、社会問題として認識されるようになる。

 海外養子をテーマとする映画も近年徐々に増えてきた感がある。有名なところでは、アメリカに養子に出された息子が駐韓米軍に志願し、実の両親を探す『マイ・ファーザー』、カトリックの児童養護施設に入れられた女の子がフランスの養父母のもとへ旅立つまでを描いた『冬の小鳥』など。『国家代表!?』では、ハ・ジョンウ演じる青年がアルペンスキーの米国ジュニア元代表で、実母を探しに韓国にやってきた、という設定だった。また、山形国際ドキュメンタリー映画祭2011で上映された『女と孤児と虎』は、韓国系デンマーク人の監督が、フェミニストの視点から海外養子の「負の遺産」を検証するアート・ドキュメンタリーだ。

 その多くは、監督自らが海外養子であったり、主人公にモデルがいたり、というのも、このテーマを扱った作品の共通点。『はちみつ色のユン』も、共同監督の一人で、幼くして海外養子に出された韓国系ベルギー人、ユン・エナンの半生を描いた作品だ。映画本編は、養子に行ったベルギーの空港到着シーンから始まり、自我が確立する頃までを描いている。また、40年後、出自を確認するために初訪韓したユン監督のドキュメンタリー映像もふんだんに使われているので、先に挙げた作品群を使って表現するならば、『冬の小鳥』の後日談+『マイ・ファーザー』といった趣だ。そして、歴史をさかのぼって、韓国で海外養子が盛んになった原因を語るシーンは、『女と孤児と虎』を彷彿とさせる。

 技術的に面白いのは、8mmフィルムによる記録映像とアニメーションの映像がシームレスにつながっており、記録映像からアニメへ、そしてアニメから記録映像へと自由に往き来していること。はちみつ色を基調とした牧歌的なアニメーションも相まって、厳しい現実を伝えるドキュメンタリーの要素と、メルヘンチックな温かさが同居するという奇跡的な映像を生み出している。

 ユン監督は、1965年ソウル生まれ。5歳でベルギーの一家の養子となり、言語的にはフランス語圏で成長。子供の時に日本文化にはまって漫画家を目指し、アジア、特に日本を題材にした漫画を多数出版している人物。幼い頃、自らのアイデンティティをめぐって日韓の狭間で揺れるシーンは、日本の観客にも驚きを持って迎え入れられるだろう。また、劇中「UFOロボ グレンダイザー」が台詞で出てくるなど、フランス語圏における日本のサブカル普及度を知る上でも興味深い作品だ。

 公開初日の12月22日(土)と23日(日)には、ユン監督の舞台挨拶とサイン会が予定されている。また、ポレポレ東中野では同テーマを扱った『冬の小鳥』を、下北沢トリウッドでは『マイ・ファーザー』のファン・ドンヒョク監督最新作で、子供の人権を扱った『トガニ 幼き瞳の告発』を、12月21日(金)までアンコール上映している。





『はちみつ色のユン』
 原題 Couleur de peau : Miel 肌の色:はちみつ色/2012年/フランス・ベルギー・韓国・スイス
 監督・脚本 ユン、ローラン・ポアロー
 2012年12月22日(土)より、ポレポレ東中野、下北沢トリウッドほか全国順次ロードショー
 公式サイト http://hachimitsu-jung.com/

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Writer's Note
 西村嘉夫。シネマコリア代表。文中で紹介した『女と孤児と虎』が12月20日(木)に城西国際大学で無料上映されます。詳細はこちらでご確認ください。


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