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Column 「日韓シネマ・エクスチェンジプロジェクト」で『ダンシング・クイーン』福岡公開 ~その先にあるものは?

Text by 西村嘉夫
2012/12/1掲載



 姉妹都市である福岡市と釜山市が「日韓文化交流と映画産業の発展」を目的とした連携事業「日韓シネマ・エクスチェンジプロジェクト」を発表した。福岡では、日本未公開の韓国映画が12月から来年3月にかけて上映され、釜山では日本映画が上映される。

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『ダンシング・クイーン』

 プロジェクト第1弾として、12月8日(土)より、T・ジョイ博多で上映されるのが、イ・ソックン監督の代表作『ダンシング・クイーン』(2012年)。韓国で400万人の観客を動員した大ヒット作であり、9月に開催されたアジアフォーカス・福岡国際映画祭2012ではオープニング上映され、観客投票2位で熊本市賞を受賞した、日韓の観客から愛された作品だ。

 『ダンシング・クイーン』のイ・ソックン監督は福岡と浅からぬ関係がある。2000年に制作した短編『全人類に平和を/For the Peace of All Mankind』が福岡アジア映画祭2001で、長編監督デビュー作『放課後の屋上』(2006年)も福岡アジア映画祭2006で上映されており、長編第3作となる『ダンシング・クイーン』も含めるとこれまで3作品が福岡の映画祭で日本初公開されているのだ。残念ながらいずれの作品も劇場公開には至っていないのだが、大げさに言うと「福岡が選び、福岡が育てた監督」といえるかも知れない。

 さて、福岡にはもうひとつ重要な映画祭がある。毎年9月に開催されている福岡インディペンデント映画祭(FIDFF)だ。この映画祭は、インディーズ作品の上映を通じた若手作家の育成・交流を目的としており、韓国の「釜山国際短編映画祭」「メイド・イン釜山独立映画祭」と作品の相互交換上映や共同制作を行っている。今回発表された「日韓シネマ・エクスチェンジプロジェクト」は市が主導する商業映画の交換プロジェクトだが、それより前から民間非営利ベースでインディーズ作品の交換上映が行われていたのだ。

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左から、福岡アジア映画祭、福岡インディペンデント映画祭、アジアフォーカス・福岡国際映画祭のポスター
各々、前田秀一郎氏、西谷郁氏、梁木靖弘氏がディレクターを務める

 釜山とインディーズ作品の交換上映を行う福岡インディペンデント映画祭、若手監督のデビュー作を好んで上映する市民映画祭・福岡アジア映画祭、そして福岡市が主催するアジアフォーカス・福岡国際映画祭と「日韓シネマ・エクスチェンジプロジェクト」。これらが組み合わさると、今後、次のようなことが起こらないだろうか?

   釜山の最新インディーズ作品が福岡インディペンデント映画祭で上映され…
   その監督が長編デビューすると、福岡アジア映画祭で上映され…
   更にその監督が秀作・話題作を生み出すとアジアフォーカス・福岡国際映画祭で上映され…
   アジアフォーカスで好評を博すと「日韓シネマ・エクスチェンジプロジェクト」で上映される。

 商業ベースに乗った劇場公開とは違った次元で、福岡には、韓国人監督を無名のインディーズ時代から一貫してその作品を上映することにより支援・応援するシステムができあがりつつあるのだ。

 福岡と釜山は姉妹都市。ならば「エクスチェンジプロジェクト」で上映される作品は、釜山出身ないしは釜山で制作活動を続ける監督の作品であれば、なお良かろう(イ・ソックンはソウル出身)。そういった監督は「釜山国際短編映画祭」や「メイド・イン釜山独立映画祭」から輩出される可能性がある。そして、そういった監督の作品は既に福岡インディペンデント映画祭で上映されているかも知れない。昨年、同映画祭で来日したミン・ビョンウ監督と俳優のイム・ソンジンは来日中にスマホで映画を撮った。今のところ「エクスチェンジプロジェクト」で交換されるのは完成品の映画だが、将来的に制作の交換、すなわち釜山の監督が九州で映画を撮り、福岡の監督が釜山で作品を制作することがあれば実に面白い。

 ここで夢想したことが実現するには長い歳月がかかるかも知れない。「日韓シネマ・エクスチェンジプロジェクト」はまだ始まったばかりで先々どうなるか未知数な部分もあるだろう。しかし、こんな妄想に近い想像力を働かせてみるのも映画ファンのひとつの楽しみであるし、そんな妄想を許してくれる、福岡アジア映画祭、福岡インディペンデント映画祭、アジアフォーカス・福岡国際映画祭は、アジア映画界の大きな資産ということだけは間違いない。


『ダンシング・クイーン』
 原題 ダンシング・クイーン/英題 Dancing Queen/韓国公開 2012年
 監督 イ・ソックン 主演 ファン・ジョンミン、オム・ジョンファ
 アジアフォーカス・福岡国際映画祭2012公式招待、2012大阪韓国映画週間上映作
 福岡×釜山 日韓シネマ・エクスチェンジプロジェクト第1弾として2012年12月8日(土)より、T・ジョイ博多にて2週間限定公開
 日韓シネマ・エクスチェンジプロジェクト公式サイト http://www.t-joy.net/cinemaex/

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第26回福岡アジア映画祭2012
 会期:7月6日(金)~7月8日(日)、7月13日(金)~7月15日(日)
 会場:九州日仏学館5Fホール、中洲・明治安田生命ホール
 公式サイト http://www2.gol.com/users/faff/faff.html

福岡インディペンデント映画祭(FIDFF)2012
 会期:9月6日(木)~9月11日(火)
 会場:福岡アジア美術館・8Fあじびホール、冷泉荘・B棟1階ニコイチ
 公式サイト http://www.fidff.com/

アジアフォーカス・福岡国際映画祭2012
 会期:9月14日(金)~9月23日(日)
 会場:T・ジョイ博多ほか
 公式サイト http://www.focus-on-asia.com/

Writer's Note
 西村嘉夫。シネマコリア代表。大阪生まれの名古屋育ち。現在は名古屋在住。最近、東京・大阪で公開されて名古屋で公開されない映画が増えてきていて、ちょっとした危機感を抱いています。


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