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Report アジアフォーカス・福岡国際映画祭2012

Reported by 井上康子
写真提供:映画祭実行委員会事務局
2012/10/10掲載




変化するアジアの定点観測地


 国内最大級のアジア映画の祭典である「アジアフォーカス・福岡国際映画祭2012」(以下、アジアフォーカス)が、9月14日(金)~9月23日(日)、博多駅に直結するJR博多シティのT・ジョイ博多をメイン会場に開催された。22回目となる今年はアジア15の国と地域の新作・話題作37作品が上映された。

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 映画祭の梁木靖弘ディレクターの今年の一押しはインド映画『カハーニー』。従来の歌と踊りのマサラ・ムービーではなく、ヒッチコックのサスペンスを彷彿とさせる作品。その他、ホラーだがコミカルというところに新しさがあった『ねじきれ奇譚』(シンガポール/マレーシア)、ストーリーを示さず、街の人々をそのまま見せることで混沌としたフィリピンの現在を示した『アモク』などが目を引いた。アジアフォーカスは「変化するアジアの定点観測地」を自認する映画祭。そして、これらの作品はアジアフォーカスが捉えた「定点の変化」なのだと納得。新しさを持ち、大変刺激的だった。


新しい才能、アスガー・ファルハディの発見


 座席が常に満席に近く、人気の高さが伺えたのがイランの監督特集「アカデミー受賞監督 アスガー・ファルハディ全作上映」。昨年のアジアフォーカスで上映された同監督の『ナデルとシミン』(『別離』のタイトルで一般公開)は、ベルリン国際映画祭金熊賞、アカデミー賞外国語映画賞を受賞した。彼の作品『アバウト・エリ』(アジアフォーカス2009で上映後に『彼女が消えた浜辺』のタイトルで一般公開)を日本で最初に紹介したのがこの映画祭であり、緻密な心理劇を思わせるファルハディ作品は今や世界的に注目されるようになった。アジアフォーカスは開催目的のひとつである「映画界の新しい才能の発見と育成」という役割も十二分に果たしている。


「学ぶ映画祭」+「楽しむ映画祭」へ


 従来、「その土地、その時代の、より深いところから出る声」を持つ作品が厳選され、作品を通して「学ぶ映画祭」という色彩が強かったが、今年はアジアの今とエンターテイメントを「楽しむ映画祭」というコンセプトも加えられた。「楽しむ映画祭」の中身は、オープニング・セレモニーとしての初の野外レッドカーペット&上映、「特別招待韓国映画:お楽しみ韓流スター映画」と銘うったユン・シユン主演『Mr.Perfect』の英語字幕による上映、『INFINITE CONCERT SECOND INVASION EVOLUTION THE MOVIE 3D』の舞台挨拶付きプレミア上映などだ。いわゆる韓流スターの作品上映、アイドル登壇は初めてのこと。ちなみに、INFINITEのチケットは6分で売り切れ、チケットを手に入れることができなかった観客が劇場に多数来場し、韓国からのファンも詰めかけたそうだ。さらに話題の新作日本映画を紹介する企画も初登場。『終の信託』周防正行監督トーク、井筒和幸監督『黄金を抱いて翔べ』特別試写会があった。これらの新しい試みは多くの観客を集め、お祭りの華やかさと賑わいが添えられた。

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観客投票2位の熊本市賞を受賞した『ダンシング・クイーン』


韓国作品はバリエーション豊か


 公式招待作品『ダンシング・クイーン』『バラナシへ』、福岡フィルムコミッション支援作品『家門の栄光4:家門の受難』(大宰府などでロケ)、そして、前述の『Mr.Perfect』『INFINITE CONCERT SECOND INVASION EVOLUTION THE MOVIE 3D』の5作品が上映された。公式招待の2本はいずれも底力のある作品。『ダンシング・クイーン』が夫婦愛を描いた娯楽性の高い作品であるのに対し、『バラナシへ』は不倫を描いた過激なアートフィルムでまさに対照的な組み合わせになっている。このように全く違うタイプの作品を見比べられるのは映画祭ならではの大きな楽しみだ。観客が登場グループのファン中心ということで異色のINFINITE作品を除いてみても、『家門の栄光4:家門の受難』は第4弾まで続いている人気作、『Mr.Perfect』はドラマで人気が上昇したユン・シユン主演の青春ドラマと、今年はバリエーションが大変豊富だった。


「楽しむ映画祭」をきっかけに


 今年の観客投票で1位になった『BOL~声をあげる~』はパキスタンの社会的弱者を描いた問題作で、アジアフォーカスの観客の中心は、やはり重厚な作品を求める比較的年齢の高い層であろうことを思わせた。実際、会場でも若い人は少ないという印象がある。そのような状況の中で、今年から「楽しむ映画祭」もコンセプトに加わり、これまでアジアフォーカスを訪れなかった若い層を中心に一定のアピールができたようだ。福岡市民としての立場からいうと、日本各地から訪れる熱心な観客がいる反面、福岡市民であってもアジアフォーカスを知らない人が少なくない。福岡市民として誇れる映画祭であるのに残念だ。「楽しむ映画祭」がきっかけになり、さらに多くの人が訪れるようになって欲しい。


アジアフォーカス・福岡国際映画祭2012
 期間:9月14日(金)~9月23日(日)
 会場:T・ジョイ博多ほか
 公式サイト http://www.focus-on-asia.com/


特集 アジアフォーカス・福岡国際映画祭2012
 Report アジアフォーカス・福岡国際映画祭2012
 Interview 『ダンシング・クイーン』 イ・ソックン監督
 Interview 『バラナシへ』 チョン・ギュファン監督


Reporter's Note
 井上康子。アジアフォーカスはプレスとして今年で10回目の参加になる。初の華やかなレッドカーペットでお祭り気分を堪能できた。地道な活動だが、アジアフォーカスは上映した作品を福岡市総合図書館映像ライブラリーに収蔵することにも力を入れている。また、目立たない企画であるが、視覚障害者が副音声解説で映画を楽しめる「バリアフリー上映会」を実施している点も評価したい。


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