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Review 『チャンシルさんには福が多いね』 ~チャンシルと一緒にこれまでの人生を振り返ってみる

Text by 金イルミ
2020/11/21掲載



 映画プロデューサーであるチャンシル(カン・マルグム)は、長年共に組んできた監督が突然亡くなり、これまでの生き方が一変する。今まで恋愛もろくにすることなく仕事に没頭してきた人生なのに、ある日突然その仕事がなくなり、今まで一体何をしてきたんだろうと、途方に暮れるチャンシル。風変わりなおばあさん(ユン・ヨジョン)の家に間借りさせてもらいながら、とにかく食べていくために、後輩であり女優のソフィー(ユン・スンア)の家で家政婦として働く。そこに現れたソフィーのフランス語の教師(ペ・ユラム)と出会い、恋の予感? そんな時にチャンシルの前に「レスリー・チャン」と名乗る謎の幽霊(キム・ヨンミン)が現れる。この怪しい幽霊のアドバイスを聞き、告白にチャレンジしてみるチャンシルだが…。

chansil.jpg

 これまで、がむしゃらに映画の仕事だけしてきたが、果たしてこれが本当にやりたかった事なのか? 監督の死をきっかけに、改めて人生を見つめ直すチャンシル。今までの人生を振り返りながら、これからどうやって生きていくか、真剣に考えていく年齢にもさしかかった。

 ふと気づけば男もいない。勿論子供もいない。

 では、子供がいれば幸せなのか? 男がいれば幸せなのか?

 他人の物差しではかる幸せではなく、自分が本当に幸せと思える事はなんなのか?

 40代の女性が直面する現実をユーモラスに描いているが、決して他人事ではなく、誰にでも起こりうる出来事に共感しながら、ふと気付けばチャンシルと一緒にこれまでの人生について考えていた。

 “福”は既に皆持っているのに、その価値に気付いていないだけなのかもしれない。その価値に気づいたとき、初めて人は幸福と感じる事ができるのではないだろうか?

 是非、映画を観ながらチャンシルと共に我が人生を振り返る時間を持っていただきたい。そして、人生を振り返りながら、もしほんの少しだけ憂鬱になったとしても、この怪しい幽霊レスリー・チャンの可笑しさを存分に味わえば、少々の事は笑い飛ばせるに違いない。


『チャンシルさんには福が多いね』
 原題 찬실이는 복도 많지 英題 Lucky Chan-sil 韓国公開 2020年
 監督 キム・チョヒ 出演 カン・マルグム、ユン・ヨジョン、キム・ヨンミン、ユン・スンア、ペ・ユラム
 2021年1月8日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー
 公式サイト https://www.reallylikefilms.com/chansil

Writer's Note
 金イルミ。あれから、キム・ヨンミン氏が出演するドラマを見るたび、レスリー・チャンが浮かんでしまいます(笑)。あいち国際女性映画祭で、本作を配給するキノ・キネマの岸野令子さんに初めてお会いする事ができましたが、「『はちどり』がお勧め」と仰っていたのが印象的でした。


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