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Review 『それだけが、僕の世界』 ~フィクションのはずの映画の中で役者が本物を見せてくれることの感動

Text by Kachi
2018/12/25掲載



 王道ムービーから芸術映画までこなすパク・ジョンミンと、もはや押しも押されもせぬ俳優イ・ビョンホンという強力タッグで贈るのは、由緒正しき韓国ホームドラマ『それだけが、僕の世界』だ。

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 かつてはプロボクサーとしてチャンピオンにも輝いたジョハ(イ・ビョンホン)。しかし今はすっかり尾羽打ち枯らし、チラシ配りで生活費を稼いではネットカフェで寝泊まりをしている。ある日、ひょんなことから17年振りに母親インスク(ユン・ヨジョン)と再会。母親とは疎遠になっていたが、同居をせがまれたジョハは不承不承実家へ向かう。しかし家には生まれて初めて会う弟のジンテ(パク・ジョンミン)がいて、ジョハは居心地の悪い思いをする。ジンテはサヴァン症候群で日常に支援が必要だが、類い希なピアノの才能を持っていた…。

 劇中、ジンテ役のパク・ジョンミンは、吹き替えなしでショパンやモーツァルトを弾いている。「ピアノは3ヶ月の猛特訓を経て習得した」と言葉で言うのは容易いが、ジンテという人物を演じるということは、単にピアノが上手な人間を演じる以上に高いハードルがある。ピアノを弾けるようになるのはもちろんのこと、ジンテは楽譜が読めない設定なので暗譜が必須だ。それもかなりの難曲の数々を。その上で、サヴァン症候群のジンテとしてピアノを弾かなければならない。そのことを踏まえた上で、オーケストラを率いたジンテ=パク・ジョンミンのピアノ演奏シーンを目の当たりにした時、フィクションのはずの映画の中で役者が本物を見せてくれることの感動が胸に広がる。

 もちろん、本作の立役者はパク・ジョンミンばかりではない。イ・ビョンホンは50歳近くになった現在も相変わらず破綻のない美形でいてくれるのだが、『エターナル』以来、中年の哀愁という新たな魅力を身につけている。立ち居振る舞いは、うらぶれたおっさんだが温かい心の持ち主であるジョハを好演している。ジンテを見守る姿はそのまま、決して自分は前にでることなく、若手実力派のパク・ジョンミンを支えて作品を盛り立てたイ・ビョンホンの懐の深さのようだった。


『それだけが、僕の世界』
 原題 그것만이 내 세상 英題 Keys to the Heart 韓国公開 2018年
 監督 チェ・ソンヒョン 出演 イ・ビョンホン、ユン・ヨジョン、パク・ジョンミン
 2018年12月28日(金)より、TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー
 公式サイト http://sorebokumovie.com/


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