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Review 『パイレーツ』 ~キム・ナムギル VS ソン・イェジン 大海原を制するのはどっち?

Text by hebaragi
2015/4/26掲載



 『私の頭の中の消しゴム』『白夜行-白い闇の中を歩く-』『ザ・タワー 超高層ビル大火災』など、様々なジャンルの作品に出演してきたソン・イェジンが挑む初の本格アクション映画というだけで興味津々。また、ドラマ「サメ~愛の黙示録~」に続き、キム・ナムギルとソン・イェジンという人気の二人が共演する作品という話題もあり、韓国で866万人の観客動員を記録した史上空前の海洋アクション・アドベンチャーがいよいよ公開される。

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 舞台は1388年。高麗滅亡から朝鮮建国へ、国が大きく変わろうとしていた激動の時代だ。ストーリーは、当時の中国・明から受け取った国璽がクジラに飲み込まれ、その行方を巡る海賊、山賊そして官軍の壮大な対決をベースに展開していく。事実、朝鮮には建国から十年あまり国璽がなかったというエピソードが本作のストーリーにつながっている。日本から東アジアの歴史を見ると、日本と朝鮮半島、または日本と中国という視点で見ることが多いが、「朝鮮半島と中国」の関係でも様々な出来事が少なくない。当時の朝鮮国と明の関係について認識を新たにする作品でもあるといえる。

 官軍から山賊になったリーダー、チョン・サジョンを演じたキム・ナムギルは、剣術の名士としてのアクション・シーンも魅力だが、本作に出演しようと思ったきっかけについて「率直に面白いと思ったから」と答えている。また「映画のベースはコメディ」と語っているようにコミカルなシーンも多く、ソン・イェジンとのラブコメのような雰囲気も見受けられる。さらに、本作について「完璧な娯楽映画です。劇場に来て楽しんで帰るぞという思いで来てください。本当に面白いですよ」と語っているのも、あながち誇張ではない印象だ。

 一方の海賊船長ヨウォルを演じたソン・イェジンは、アクションに初挑戦した理由について「女性が出演できるアクション作品というのは珍しいことに加え、もっと年齢を重ねると出演のチャンスがなくなると思ったから」と答えている。本作では、終始凛とした表情でワイヤー・アクションをこなすなど新たな魅力を存分に見せたことが評価され、第51回大鐘賞で主演女優賞を受賞した。また「常に新しいものにチャレンジしているように思われるが」との問いに対しては、「同じことを繰り返すのが嫌いなので、最大限キャラクターや違う状況に置かれる映画を選んでいる」と答えている。実際、ディザスター映画『ザ・タワー 超高層ビル大火災』やスリラー『殺人の疑惑』でシリアスな役を演じたあとに本作に出演している。

 海賊の冷血なリーダー、ソマを演じたイ・ギョンヨンや、終始コミカルな表情が印象的な元海賊チョルボンを演じ、第51回大鐘賞で助演男優賞を受賞したユ・ヘジン、ヨウォルの部下である海賊の女性フンミョを演じたf(x)のボーカル、ソルリなど主役二人以外のキャストも豪華で、ストーリーに厚みを加えている。

 監督は2012年に『ダンシング・クィーン』をヒットに導いたイ・ソックン。本作では『パイレーツ・オブ・カリビアン』を意識したというが、意表を突く大胆な演出で見る者の五感を刺激している。また、美術チームが総力を結集して制作した超大型船舶二隻や港町の街並みや水路などの壮大なセット、国璽を飲み込んだクジラのCGなど、迫力あるシーンも印象深い。さらに、撮影は『ザ・タワー 超高層ビル大火災』や『TSUNAMI ツナミ』などスペクタクル映画の第一人者キム・ヨンホが担当し、まるでスクリーンから客席に水しぶきが飛び散って来そうな迫真の映像を見せてくれる。

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 作品後半、主演二人の関係が微妙に変化していくように感じられるのも見どころのひとつ。余談だが、過去にあった主演二人の恋愛の噂について、キム・ナムギルは「同性の兄弟のように感じており、お互い異性として意識できない」と語り、噂を一笑に付している。

 果たして国璽をめぐる3グループの対決の行方はどうなるのか? 最後まで手に汗握るシーンの連続が興味深い。本格アクションの中にコメディも込められ、娯楽映画として大いに楽しめる作品といえるだろう。


『パイレーツ』
 原題 해적: 바다로 간 산적 英題 The Pirates 韓国公開 2014年
 監督 イ・ソックン 出演 キム・ナムギル、ソン・イェジン、ユ・ヘジン、イ・ギョンヨン
 2015年5月22日(金)より、TOHOシネマズ新宿ほか全国ロードショー
 公式サイト http://www.pirates-movie.info/

Writer's Note
 hebaragi。常に新たなジャンルに挑戦し、様々な魅力を発揮してきたソン・イェジン。次回作『幸せがいっぱいの家』もクランクアップしたとのこと。公開が今から楽しみだ。


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