Interview 『最後まで行く(仮題)』キム・ソンフン監督 ~最後の格闘シーンは肉弾戦のイメージでシナリオを書いた
Text by 加藤知恵
2014/11/10掲載
東京国際映画祭の提携企画である「コリアン・シネマ・ウィーク」が、今年も10月24日から29日までの6日間、韓国文化院にて開催された。
上映作品は『慶州』『怪しい彼女』『晩餐』『チラシ:危険な噂』『ストーン』『これが私たちの終わりだ』『最後まで行く(仮題)』の7本。そのうちの『最後まで行く(仮題)』は、今年のカンヌ国際映画祭監督週間でも上映され、韓国内でも340万人の動員を記録した話題作である。
母の葬儀の日、殺人課の刑事ゴンス(イ・ソンギュン)は、急な連絡を受けて職場に向かう途中で交通事故を起こしてしまう。思わず死体を隠して事故を隠ぺいしようとする彼に、次から次へとピンチが迫り来る。しかし実はその事故の裏には大きな秘密が隠されており、その黒幕(チョ・ジヌン)との戦いに彼は奮闘することになるのだが…、という緊張感とスピード感あふれるサスペンス・ストーリー。しかし随所に織り交ぜられたユーモアにより、コメディともいえるような楽しい作品に仕上がっている。

ティーチインの模様
今回、ゲストとして本作のキム・ソンフン監督が来日し、26日の上映後にティーチインを行った。その詳録と併せ、彼へのインタビュー内容を紹介したい。
ティーチイン(10月26日)
司会:まずは一言、ご挨拶をお願い致します。
こんにちは。キム・ソンフンです。日曜日の午後という貴重な時間を割いて見に来てくださった皆さんの美しい選択に感謝します。東京が一層美しく感じられます。
観客1:携帯電話の着メロにショスタコーヴィチのワルツが使われていました。イ・ビョンホンさん主演の『バンジージャンプする』でもそうでしたが、これは『バンジージャンプする』へのオマージュなのでしょうか。
ショスタコーヴィチのワルツは、確か『オールド・ボーイ』でも使われていたかと思います。実はシナリオを書いている段階では、ルネ・クレマン監督、アラン・ドロン主演の『太陽がいっぱい』のリード曲を考えていました。でもその曲の著作権料が僕のギャラよりも高かったので、僕をクビにするわけにもいかず、やむなく曲を変えました。ショスタコーヴィチのこの曲は無料でしたし、雰囲気も似ているので。
観客2:母がイ・ソンギュンさんの大ファンです。スタッフの皆さんや俳優さん方との面白いエピソードがあれば教えて下さい。
僕の母もイ・ソンギュンさんのファンです。お母様は見る目がおありですね。ソンギュンさんは車の運転がとても上手で、今回、合成映像やCGは一切使っていません。ゴンスの子供が脅迫に遭い、車を飛ばして家に向かうシーンがありますが、その撮影ではソンギュンさんと僕、カメラマン、録音係の4人が車に乗っていました。120キロほどで走行していましたが、その時、急に道が途切れてしまって。恐らくテープには僕の悲鳴が入っていると思います。ソンギュンさんが急ブレーキを踏んでくれて、幸いに生き延びました。
観客3:2つ質問があります。主演のお二人をキャスティングされた理由と、監督がお好きな映画を3本教えていただきたいです。とても楽しく拝見したので、どんな監督がお好きなのかなと思って。
キャスティングは顔で決めました。冗談です(笑)。ソンギュンさんについては、ゴンスという役は倫理的でも道徳的でも、正義感のある人物でもありません。でも彼はこれまで真面目で正義感の強い役やロマンチックな役柄を多く演じていて、彼のそのようなイメージが必要でした。それに彼はとてもリアルで自然な演技をする俳優なので、今回もそのように演じてもらえれば、非道徳的で非倫理的な役にも説得力を持たせられ、観客にも感情移入してもらえると思いました。チョ・ジヌンさんはとても体格が良いので、ソンギュンさんの役を圧倒する存在として、まず外見的に適役でした。それにある評論家が「熊のような体で蛇のように演じる」と評したように、彼は非常に繊細な演技をする俳優として知られています。そのような繊細な演技力にも期待しました。
好きな映画については、この世に存在する全ての作品が素晴らしいと思っています。その中であえて3本を選ぶなら、まずはコーエン兄弟の『ノーカントリー』と、『グリース』というミュージカル映画でしょうか。『グリース』はとても愉快で楽しい作品で、雨の日や憂鬱な時に見ると気分転換になります。3本目は僕の尊敬するポン・ジュノ監督の『殺人の追憶』を挙げたいと思います。そして皆さんが今見たこの作品も、僕の大好きな作品です(笑)。
観客4:本作はハリウッドでリメイクの予定だと聞きましたが、本当でしょうか。
確かにそのような話がありましたが、現時点でどこまで進んでいるかは知りません。リメイクされるのなら、あまり上手く作られると悔しいので、ほどほどに作ってほしいです(笑)。
観客5:もしもシナリオ執筆にあたって調査をされたのであれば、劇中の警察と現実の警察の姿にどのくらい隔たりがあるのか教えていただきたいです。それと、この作品を通して監督が一番伝えたいメッセージを教えて下さい。
劇中の警察のほうがかなりイケメン揃いでしょうね(笑)。実際の警察は劇中の警察のような人たちではないと思いますし、そう願っています。一番伝えたいのは「飲酒運転をしてはいけない」ということです(笑)。本作では主人公が過ちを犯し、その後の選択を誤ったことで話がこじれていきます。一度犯してしまった過ちは取り消せないとしても、その後の選択は誤ってはいけないと思います。
観客6:韓国でかなりロングラン上映されたようですが、その理由はなぜだとお考えですか? また今回、邦題が仮題なので、今後日本でも公開予定なのかと思いましたが、何か決まっている情報があれば教えて下さい。
ロングランされた理由は観客の方々に聞いてみないといけませんが、細く長くということではないでしょうか(笑)。最近の韓国では公開直後の1・2週間に多くの観客を動員することを目指していますが、本作はその時期に多く入りませんでした。だから長く上映して取り返そうとしたのではないかと。日本でも公開されることは決まっていますが、具体的な時期はまだ分かりません。
観客7:私はこの映画を見に韓国まで行くという、今日よりも更に美しい選択をしました。当初この作品のタイトルは「墓まで行く」だったと聞き、最後に課長が「(この事件を)墓まで持っていく」という台詞があってそうなったのかなと思いました。最終的に「最後まで行く」になったのはなぜでしょうか。
この作品のタイトルは何度も変わりました。最初は「BODY」という英語でしたが、「墓まで行く」になりました。その後も色んな意見があり、公開直前にモニタリングをしたところ、「墓まで行く」だとコメディだと誤解されるとのことで、結局「最後まで行く」になりました。

ユーモアたっぷりに語るキム・ソンフン監督
観客8:今回が2作目ですが、まだお若い方ですし、次回作の予定や今後撮ってみたいジャンルについて教えて下さい。
「まだ若い」という言葉が胸に響きました。ずっと若くありたいですね。特に撮りたいジャンルは決まっていませんが、どんなジャンルであれ、面白い作品を撮りたいです。自分自身が興味を持ち、満足できる作品にしたいです。次回作は決まっており、来年撮影する予定で準備を進めています。どのような映画なのかは、劇場で確認してください。
観客9:最後の格闘シーンで、特にこだわりを持って演出された部分があれば教えて下さい。
格闘シーンというと、『ボーン・アイデンティティー』のような派手なアクションやアクロバティックなシーンを連想されるかもしれません。そのような作品ももちろん素敵ですが、本作で主人公2人がそのような派手なアクションを演じると、嘘っぽくなるような気がしました。最終的に2人の肉体のみでぶつかり合うというイメージにしたかったので、拳で殴れない時には噛みついたりする場面も交ぜました。
観客10:日本の俳優でどなたか気になる方はいらっしゃいますか?
蒼井優さんです。理由を全て挙げるのは難しいですが、とても素晴らしい俳優だと思います。
司会:それでは最後に監督から一言ご挨拶をお願いします。
皆さんの質問を聞きながら感じたのは、日本と韓国はこんなに近いのに、言葉が全然違うということでした。でも一つの映画を見て感じることは同じだなと思いました。同じ東アジアに生きる仲間として、似た感性を持っているのではないでしょうか。そしてこれまで何度もティーチインに参加しましたが、こんなに多くの方々が最後まで残ってくださったのは初めてです。日本の方はトイレにも行かないんだなと驚きました(笑)。最後まで映画を見て、話を聞いてくださって、本当にありがとうございました。
インタビュー
── 作品自体もユーモアにあふれていましたし、ティーチインを聞いて監督ご自身もとても楽しい方だなと思いました。作品を作るうえでも、ユーモラスな部分を大事にされているのでしょうか。
そうですね。特に本作のような場合は、コミカルな要素がなければ堅苦しくなってしまうと思います。恐ろしい場面もあるし、非倫理的な人間の話でもあるので、観客の心に伝わりやすくする一つの方法としてユーモアを混ぜました。もちろん最初から最後まで徹底的に悪い人間が主人公であれば、説得力を持たせる必要はなく、ただ恐怖感をあおればいいと思います。でも今回の主人公に感情移入してもらうためには、ユーモアの要素を入れるべきかなと。例えばステーキ一つにしても、脂身がなければ旨味がないですよね。脂身が体に悪いと知っても美味しく感じられるように、サスペンスにおいてもユーモアがいい効果を生んでくれるのではないかと思いました。
── 前作でデビュー作の『愛情の欠乏が二人の男に及ぼす影響』もコメディですが、2人の男が争いを繰り広げる内容で、その点には共通点も感じました。そもそも映画監督を目指すきっかけとなった作品はありましたか。
これだという決め手になる作品があれば格好良いのですが、実際は色んな作品から少しずつ影響を受けたように思います。ただ一つ覚えているのは、小学校3年生くらいに『風と共に去りぬ』を見た時、「明日は明日の風が吹く」という最後の台詞で、なぜ彼女がそんなことを言うのか理解ができませんでした。振り返ればこれが僕の映画に関する最初の記憶ともいえます。そのシーンを見て「もしも僕が監督になったらこんな台詞にはしない」と漠然と思ったことを覚えています。
── ある意味反面教師のような感じだったのですね。前作からの7年間はどのように過ごされたのですか?
シナリオを何本も書きながら準備をしていました。実は前作は興行にも失敗し、良い評価も得られなかったので、とても残念に思っています。すごく反省しましたし、今も恥ずかしくてあの作品は見られません。その後、僕にはオファーもあまり来ず、自分で書くしかありませんでした。何本もシナリオを書きましたがうまくいかず、この『最後まで行く』がやっと制作にこぎ着けました。とは言っても、シナリオを書きながら過ごすのは楽しい時間でもありましたが。
── 本作のアイディアはどこから得られたのでしょうか。
ストーリーというよりは、ある状況に関してアイディアを得ました。ペドロ・アルモドバルの『ボルベール<帰郷>』という作品の中で、ペネロペ・クルス演じる主人公が、自分の娘が殺してしまった男の死体を冷蔵庫に隠す場面があります。それを見て、そんなことをしたら捕まるだろうと不安になりました。もちろん人を殺してはいけませんが、もしも殺してしまったら、どうすれば隠し通せるだろうと想像も広がって。するとお墓に隠せば誰も気付かないのではないかと思い、では誰のお墓が一番いいだろうと考えました。赤の他人だと面白くないし、自分の犯した罪を最後まで隠してくれるのは誰だろうと考えたら、やはり母ではないのかなと。そんなふうに他の部分までストーリーを膨らませていきました。
── 刑事が事件を犯してそれを隠ぺいするという設定もそうですし、犬が出てきたり、おもちゃを使ったりと随所に意外なアイディアが散りばめられていて、斬新に感じました。そういったものも全て状況を想像しながら思いつかれたのでしょうか。
ええ、一つずつ考えていきました。死体を隠すという場面から考え始めたわけですが、主人公を警察官にしたのは、政治家や警察官のような最も倫理的であるべき職業とその行為のギャップが面白いと思ったからです。それに最もギャップのある人間が事を起こせば、奇想天外の状況が付随して生まれるのではないかと。本作は深いストーリーのある作品ではないので、段階的に状況を積み重ねて、面白さを追求していきました。次の場面を面白くするために、これまで見たことのないアイディアを入れておくというように組み立てました。
── 撮影現場もとても楽しい雰囲気だったのではないかと思いますが。
一般的な現場では、監督以外疲れていることが多いのですが、今回は監督もスタッフも俳優も、友達のような感覚で楽しく過ごせたと思います。3ヶ月という短い期間でしたが、スタッフたちは他の現場でもよくこの作品の話をしてくれたようです。結果も良かったですが、制作過程もうまくいったことがうれしいです。

── 監督が撮影していて一番楽しかったシーンやお気に入りのシーンはどこですか?
一番楽しかったのは一番重要なシーンです。ゴンスが細い通路を通して死体を引っ張って母親の棺に隠す、この作品の核になるシーンですね。作品の色彩を決定づける場面でもあるので、一番神経を使いました。演じる俳優にとっても難しいので、打ち合わせもたくさんしました。観客に笑ってもらいたいけれど、かといって完全に喜劇にするのも違う。主人公は必死でありながら、観客はそれに同情もして、時には笑いも起きるような場面にしたくて、演技のトーンにはかなり気を遣いました。結果的にソンギュンさんが非常にうまく演じてくださって満足していますし、大変でしたがとても楽しく撮影できました。その他には、貯水池でゴンスとチャンミン(チョ・ジヌン扮)が会う場面ですね。あそこは室内の閉ざされた空間ではなく、景色のいい開けた場所で、視覚的な解放感もありました。1カットを3分というロングテイクで撮ったのも面白かったです。爆発シーンもあって緊張しましたしね。本作は全部で2,230カットありますが、僕にとっては全てお気に入りです。時間が経った今では残念に思える箇所もありますが、それを見ると反省もさせられるし、次の作品ではもっと頑張ろうと意欲が湧きます。
── 最後に2人が格闘するシーンでは、俳優からのアイディアやアドリブもありましたか?
2人が最初にシナリオを読んだ時は「すごく痛々しい」と言っていました。本作ではアクロバティックでファッショナブルなアクションは避けたかったので、肉弾戦のイメージでシナリオを書いたのですが。ただ実際にその通りに撮影しようと思うと、作り込み過ぎている感じもしました。例えば浴室から銃のある所まで行くという流れの中で、細かい動きまで全部決めてしまうとリアルに見えなくて。結局その場面では、俳優自身も十分に取っ組み合いを経て疲れている状況だったので、動けるように動いてみてくれと言って2人に任せました。クランクイン直後であれば難しかったでしょうが、2人の信頼関係もできあがっていたし、役にも十分成りきっている状態だったので可能だったのかと。力を使い果たして肉体だけが残っているような、そんな最後の場面がうまく描けたと思います。お酒の場でも2人は「明日はどうしようか」と常に話し合っていたし、カラオケで打ち合わせをして練習したりもしていましたね。
── 一ヶ所気になったのは、貯水池でチャンミンが沈んで死んだと思っていたら、その後に復活して戻って来る場面です。「潜水記録を更新した」という台詞もありましたが、彼はどのように生き延びたのか、具体的な設定はあったのでしょうか。
実は論理的に説明しようとして撮影したカットがありました。彼が一度浮かび上がりかけてまた沈んだのは、足が車に引っかかって引っ張られたからです。彼は水の中でもずっと目を開けていますが、銃を持って狙っているゴンスの姿を見て、息を止めて車の中に隠れていたんです。あのシーンを最終日に丸一日かけて苦労して撮影したのですが、実際にそのカットを入れてみると邪魔になる感じがしました。それで結局、そこは見せない方がいいのではないかと思って削除しました。韓国で販売されたDVDには、カット場面として収録されています。
── 本作はカンヌでも上映されて好評を得られましたが、招待の知らせを聞いた時はどう思いましたか? また、今回評価されたことで今後の作品制作に影響がありそうですか?
最初に知らせを聞いた時は「カンヌは作品が足りないのか?」と思いました(笑)。元々映画祭を想定して撮った作品でもありませんでしたし。それにあえて商業映画と芸術映画の2つにジャンルを分けるのならば、本作は商業映画に属すると思っていました。一般的に芸術映画を好むと思われているカンヌが、多くの作品の中から僕の作品を選んでくれたのはすごく意外だし、ある意味ボーナスのように感じました。想像もしていなかったボーナスをもらったような喜びですね。現地での反応も予想以上に良かったので「哲学的な難しい作品ばかり見ていて、気楽な作品が見たくなったのかな」と思いました(笑)。もちろんどれも人生について深く考えさせてくれるような素晴らしい作品ばかりですが、毎日見ると疲れるでしょう?(笑) そんなもどかしい気持ちを解消させられる作品になったのかなと。今後への影響については、今回のことはボーナスでありプレゼントのようなもので、一週間のプレゼントが僕の人生を変えられるわけではありません。もちろんものすごく大きな出来事で、とても楽しい経験ではありましたが、またそんなプレゼントが空から落ちてくることを期待して生きるわけにはいかないので。日常に戻って日々を忠実に生きたいと思っています。
── ティーチインでは次回作について秘密のような雰囲気でしたが、教えていただけないのでしょうか。
特に秘密にしたつもりではなく、まだはっきりとお伝えできることがなかったんです。ある空間に閉じ込められている人間を描いた作品で、今はまだ考えを膨らませている段階です。
── キャスティングもまだですか?
ええ、もう少しシナリオが具体的になってからです。
── 監督から見て気になっていたり、今後一緒に仕事をしてみたい韓国人俳優にはどのような方がいますか?
素晴らしい演技をされる俳優は全員です。全ての監督が夢にみるソン・ガンホさんやパク・ヘイルさん、ファン・ジョンミンさん、ハ・ジョンウさん。ソル・ギョングさんもそうですね。演技の上手な俳優は容姿を超えて全て美しく見えます。女優ならチョン・ドヨンさんもいつかはご一緒してみたいです。ベテランの方に限らず若い方もそうですね。日本の俳優も気になります。
── 蒼井優さんですか(笑)。
あれはとっさに彼女の名前が思い浮かんだもので。韓国人監督で好きな日本人女優として彼女を挙げる人は多いですよね。僕は沢尻エリカさんも好きです。『パッチギ!』を見てとても魅力的だったので。浅野忠信さんも素晴らしい演技力をお持ちだと思います。
── ポン・ジュノ監督を尊敬されているとのことですが、親交もおありですか?
いいえ、画面を通して見ただけです(笑)。DVDのコメントを見ながら素晴らしいなと。僕が親しくしているのはさえない監督ばかりです。タン・ウェイと結婚したりなんかして出世した人もいますが。
── キム・テヨン監督ですね。さえなくないじゃないですか(笑)。
友人同士で集まった時には、冗談でそんな話をするんです。映画もそんなふうに撮らなきゃだめだと言って。
── 俳優さんで親しくしている方はいますか?
本作の主演2人もそうですし、前作で主演したポン・テギュとも親しいです。最近は若干スランプのようですが、彼ならうまく乗り切るでしょう。それと、ドラマ『応答せよ1994』などで最近ビックスターになったチョンウという俳優とは昔から仲がいいです。彼らには今後も頑張ってもらいたいですね。
第27回東京国際映画祭 提携企画 コリアン・シネマ・ウィーク2014
期間:2014年10月24日(金)~10月29日(水)
会場:韓国文化院ハンマダンホール
公式サイト http://www.koreanculture.jp/
Writer's Note
加藤知恵。インタビューが始まるや、筆者が持参したレコーダーを見て「SONYですね。日本の方はSONYが多いようだけど、なぜですか? 昔はSONYのテレビを買うのが夢だったんですよ」と突然語り始めた監督。何事にも好奇心旺盛で非常にユーモラスな方でした。
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