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Review & Interview 東京フィルメックス上映作『恋物語』イ・ヒョンジュ監督 ~マイノリティが歩む人生を見つめるような映画を作りたい

Text by Kachi
2017/1/10掲載



 東京フィルメックスで、『私たち』のティーチインの最中、流暢な韓国語でこう語った女性がいた。
「最近の韓国映画、特に商業映画では、メインとなっているのは成人男性で、女性や子どもは排除されているように感じていました。このような映画を作って下さってありがとうございます」
 確かに2016年の韓国を盛り上げた映画を見渡すと、ダブルヒロインが健闘した『お嬢さん』や、興行は不入りだったものの評論家から支持された『荊棘の秘密』を除けば、多くの作品は男性俳優が主役である。そんな中、第17回東京フィルメックスのコンペティション部門で上映されたイ・ヒョンジュ監督『恋物語』の主人公は二人の女性であった。

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『恋物語』の韓国版チラシ

 大学院でインスタレーションを学ぶユンジュ(イ・サンヒ)は、卒業制作の材料探しで訪れた古物回収商の店先で、ジス(リュ・ソニョン)に心を奪われる。その後二人は偶然再会し、ジスの手慣れたアプローチにユンジュがぎこちなく応え、関係が深まっていく。

 顔に降り注ぐ夕時の陽光に目を細めながら、ユンジュがジスを見初める冒頭のシークエンスだけでも、本作のデリケートな美しさを語るのに十分だ。大きな音を立てるようなドラマティックな始まりではないのに、静謐な空間にユンジュの胸の高鳴りが聞こえてくるようで、こちらまで息が上がる思いがする。

 ボーイッシュに見えて、実はとても臆病なユンジュを演じたのは、監督の前作『ごく普通の家族』(原題 バカンス/ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2015上映作)でも主演したイ・サンヒだ。繊細にうつろう彼女の表情からは、一瞬も目が離せない。積極的なジス役のリュ・ソニョンは、スクリーン越しに視線を送られてもときめいてしまうほど、はっとするような容姿だ。静と動が好一対となったキャスティングである。
「ユンジュ役のイ・サンヒさんは、私が通っていた学校の友人の短編映画に出演していて、作品の準備をしていた時に、こちらから声を掛けました。彼女の長所は、映画を画面として観ているうちに、いつしかそのことを忘れて、現実にそこにいるように感じさせる、映画的な顔立ちを持っていることです。短編『ごく普通の家族』はコメディであったため、そういう一面は入れられませんでしたが、今回は意識的に見せることができました。

 ジス役のリュ・ソニョンさんは、オーディションでイ・サンヒさんよりも先にキャスティングしていました。向かいあって座ると、人の心を掴むようなところがあって、実に魅力的な女性だと思いました。オーディションでも、思ったことを自信を持って話すなど、緊張もしていなかったです。そういうところがジスにあうと思いました。

 問題は、女性二人の作品なので、彼女たちの演技というより、ルックスの差でした。二人の友人のキャラクター造型にも関係するからです。でも、その後イ・サンヒさんが決まり、バランスが取れた形になりました」
 劇中のセリフによれば、ユンジュは32歳。筆者と同年齢だ。そろそろ自分がどういう人生を歩んでいくか決めなければならない年齢で、青臭く誰かに恋い焦がれてばかりいられない。だが、卒業制作に手がつかないほど、ユンジュはジスとの恋にのめり込んでしまう。
「劇中の配役と、二人の女優の実年齢は同じで、撮影当時のイ・サンヒさんが32歳、リュ・ソニョンさんが27歳です。ユンジュの方が年上であるのがいいと最初から思っていました。年上の方が経験豊富というのが普通ですが、この映画ではユンジュの方が色んなことに目覚めるのが遅かったという風にしたかったのです。『私はもう恋愛なんて関係ないんだ』『セックスなんてつまらないものなんだ』と決めていた矢先に恋が訪れる、という風にできたらいいと考えていました。ジスは年下ですが、相手をリードしていき、色んな冒険をするタイプ。でも、だからこそ傷ついたこともあるでしょう」
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イ・ヒョンジュ監督

 恋愛とはお互いの感情のバランスだが、ユンジュが自身の感情を抱えきれなくなるにつれ、ジスとの関係も次第に危うくなり、上手く気持ちが伝わらないもどかしさに苦しむ。また、ユンジュは友人に、ジスとの関係を打ち明ける。男友達は悪意のない驚きとともに受け入れるが、のちに意図せずユンジュを傷つけてしまう。一方で、「きわどい冗談も言いあえる気楽な仲だと思っていたユンジュが同性愛者だと知って、裏切られた気持ちになった」(イ・ヒョンジュ監督のティーチインより)ルームメイトの女性からは、手ひどく冷遇される。『恋物語』は、「自分の感情とつきあう難しさ」が主題でもある。
「同性愛という視点だけにこだわらず描写したいと思いました。ある人がある人と出会う状況は、どういうものなのかと考えた時、至極一般的なコンビニという場所にしました。もちろん、レズビアン・コミュニティとしてのバーなどで出会うことも頭にありましたが、普通の男女であれば、こういうところで出会うこともあるでしょうから。この二人だけが特別なんだ、と捉えられるのは避けたかったのです。自分の性的アイデンティティについて、身構えてカミングアウトしたわけではなく『まだはっきりしないけれど、自分のことがようやく分かった。女性が好きだというのが今の気持ちだ。あなたが親しいから話すんだ』という風に描きました。子供が美味しいものを食べて『ああ美味しい!』と言うみたいに。

 ただ、社会的には(同性愛のカミングアウトを受け入れるのは)難しいとされていますし、リアリティに基づくことが重要でしたので、(自然さを意識しつつも)あのようなシーンになりました。別のインタビューで、女優二人に対し『同性愛者を演じるのは難しくなかったか?』という質問があったのですが、『同性愛者を演じることが難しいのではない。それより、男性に置き換えるとかそういうことではなく、相手を好きだという表現をすることが大変だった』と答えていました」
 以前、アジアンクィア映画祭の共同代表である入美穂さんから、レズビアン映画の現状について「ポルノ・ムービーのイメージがつきやすく、商業映画のルートに乗りづらい」という懸念を伺ったことがある。ポルノグラフィーやコメディは、表現手段として重要だが、時に安易な方面に回収されてしまう。本作のベッドシーンは肌の露出こそ少ないが、服の擦れる音や、ユンジュに触れて生々しく崩れるジスの唇まで捉え、二人の性欲をむき出しに表現している。しかし、刺激的なワンシーンとして終わる危うさがないのは、セックスに至った内面が掘り下げられているからだ。カメラは二人の情事を抑制的に映していて、盛り上げるような音楽もない。
「とにかく自然にしたかったのです。二人にも気楽な気持ちで演じて欲しかったですし、誇張したくありませんでした。演技で見せているのではない自然な二人の形に私たちが付いていく、という感じですね。ベッドシーンは、後半にセットへ移動した際、まとめて撮りました。セットに移った初日の夜に最初のベッドシーン、2日目に昼のを撮りました。決まった絵コンテがあったわけではなく、まず二人に動線だけ説明し、一通り動いてもらい、手持ちカメラで方向などを変えつつ、3回か4回撮影しました。その後、足りないところを部分的に取り直しました。二つのシーンに分けたのは、酔った勢いでセックスをしたように見られたくなかったからです。一度そういう関係になりかけて、止めた。そして二人に考える時間を与えて、昼に恋が芽生えるということでスタートさせたいと思いました」
 映画でレズビアンについて伝えていくことは難しいはずだ。クィア映画であるのもさることながら、女性の権利が弱い韓国では、レズビアンはゲイ以上に生きづらく、より歓迎されない現実があるからだ。女性監督として映画を撮り続けるハードルも、男性以上に越えがたいものがある。何より映画にかかわること自体、今は困難な時代である。イ・ヒョンジュ監督の映画づくりへの情熱を支えているのは何か。
「もし学校(韓国映画アカデミー)の金銭的支援がなく、他から援助を受けて稼ぐ映画にしなければならなかったら、『恋物語』のように、キャスティングも撮影方法も自由な作品を作れなかったでしょう。韓国では女性の映画監督も少ないですし、作品を一本撮って、次回作に意欲があっても、なかなか選ばれずに待っている時間が、男性監督よりも長いと思うんです。大変残念で、私も『次はもう撮れないんじゃないか』と不安になる時があります。

 レズビアンについては、私たちも敏感に気づけるわけではなく、存在はしているのになかなか見えないから、知らないから差別してしまうのではないかと思います。当事者も、表に出てしまうと自分の人生が壊れてしまうのではないかと、行き過ぎた考えを持ってしまうのではないでしょうか。同性愛者だけでなく、マイナーな人々というのは韓国にたくさんいて、みんな同じように思っている気がします。そしてマイナーな人というのは、コメディのモチーフとして消費されがちです。そうではなく、マイナーな人たちがそれぞれ歩んでいる人生を見つめるような映画を、私は作っていきたいです」
 ユンジュを傷つける友人たちは、攻撃的なホモフォビアというわけではなく、無自覚なままに少数者の声を封じ込める多数派の人々だ。そうした無知ゆえの偏見や表面化しにくい差別、そして己の正しさを喧伝したいがためだけの多数派批判が、最近の社会には、よりはびこっていように、筆者は感じている。イ・ヒョンジュ監督がマジョリティの鈍感さに自らの「正義」を振りかざすこともせず、無知や無自覚に対して意識的だからこそ、『恋物語』は信じられる映画なのだ。

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イ・ヒョンジュ監督

 今回、東京フィルメックスのコンペ部門では2本の韓国映画が上映されたが、偶然にもこの2作品の英題は、『私たち』は『The World of Us』、『恋物語』は『Our Love Story』で、「私たち」という代名詞が共通して含まれている。この一人称が、パーソナルであり外へ開かれているように、たった一人の「私」と、この世界にいるたくさんの「私たち」が、これらの映画の中には見つけられる。もしイ・ヒョンジュ監督が手近な演出を選んでいたら、『恋物語』はきっと誰かの絵空事のラブ・ストーリーであっただろう。『私たち』が「子供とはこういうもの」という大人側のステレオタイプに陥っていたなら、子供たちは、観客の目にああまで魅力的に写っただろうか。嘘つきで強情で、大切な友達に「ごめんね」すら言えなかったあの日の「私たち」も、大人になっても愛の伝え方が下手な「私たち」も、確かにスクリーンの中にいたのだ。


第17回東京フィルメックス
 期間:2016年11月19日(土)~11月27日(日)
 会場:有楽町朝日ホールほか
 公式サイト http://filmex.net/

『恋物語』
 原題 연애담(恋愛談) 英題 Our Love Story 韓国公開 2016年
 監督 イ・ヒョンジュ 出演 イ・サンヒ、リュ・ソニョン
 公式サイト http://ourlovestory.modoo.at/
 第17回東京フィルメックス<東京フィルメックス・コンペティション>招待作
 日本劇場未公開


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Review & Interview 日本映画『つむぐもの』キム・コッビさん ~映画初主演・石倉三郎との異色の組み合わせで魅せる心の交流

Text by mame
2016/2/9掲載



 頑固な和紙職人と、気の強い韓国人。容易には相容れないふたりが心を通わせていく様を描いた映画『つむぐもの』が、3月4日より開催される第11回大阪アジアン映画祭コンペティション部門で世界初上映された後、3月19日より全国の映画館で順次公開される。脳腫瘍により半身マヒになった和紙職人、剛生役に石倉三郎、和紙づくりの手伝いのつもりが、思いがけず剛生を介護するヘルパーとして派遣されたヨナ役にキム・コッビと聞き、実力派の共演に期待が高まった。

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 キム・コッビといえば、どこか影のある神秘的な役が多いイメージだが、今回は将来を模索する若者を等身大で演じ、新境地を見せている。石倉三郎演じる剛生とは初対面から衝突しあうが、いつしか悪友のように「タケオ!」「おい、韓国人!」と呼びあい、不思議な化学反応を見せてゆく。ヨナは腹が立つと韓国語でニッコリと暴言を吐き、剛生はヨナの作る料理にぶつくさ文句を言いながらも、お互いに無理をしない、絶妙な距離感を保っている。冒頭の扶余(プヨ)の博物館では仕事中に悪態をついていたヨナだが、剛生の工房を開放して観光客にデモンストレーションを見せるシーンでは心から楽しそうで、見ているこちらも顔が綻んでしまう。
「周囲が扱いに困るほど気性の荒いふたりですが、似た者同士だからこそ、一緒に居て楽だったのではないでしょうか」
と、1月27日に東京で開かれた完成披露試写会にあわせて来日したキム・コッビさんは、インタビューでにこやかに語ってくれた。

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完成披露試写会での舞台挨拶の模様

 映画では介護の現実も描かれる。剛生が訪問介護を受ける介護施設で「福祉とは『ふだんのくらしのしあわせ』の頭文字なんですよ」と、誇らしげにヨナに語る介護福祉士の涼香(吉岡里帆)だが、一見乱暴にも見えるヨナの入居者への接し方に触れ、自分の理想としてきた介護のあり方に思い悩む。理想と現実が入り交じる介護の世界では、一概にどの方法が正しいとは言い切れない。だが、入居者を危険から遠ざけようと思うあまり、時にはその行動を制限してしまうヘルパーが多い中で、入居者の表情から、今何が求められているかを読み取ろうとするヨナの向きあい方には、ハッとさせられる。
「いつでも過剰なほど親切にされると、入居者は『もしかしたら本心じゃないのかも』と不安になってしまうのではないでしょうか。それに対してヨナは、入居者を感情のある人間として扱い、向きあっています」
 ヨナは彼女なりに剛生を支えようと奮闘するが、韓国人という事で、剛生の息子から偏見の目を向けられる。かつては剛生も偏見のかたまりだったが、ヨナとの共同生活を経て気持ちが変化してゆき、最終的に剛生の事をいちばん理解しているのは、ヨナに他ならなかったのだと気づかされる。

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 キム・コッビさんにとって日本映画への出演はこれが初めてではないので、
「いちばん最初に日本の作品に出る時には、何か先入観があったかもしれないですが、今となってはそれも思い出せません」
と語る。
「日本と韓国、両方の映画制作を経験してみて思うのは、日本の方がやや保守的かも。あと、日本人は秩序を大切にする。規則を変えようとする時に、上の人へ意見するのを少しためらったりとか。それから、これは最近韓国人にも当てはまる気がしますが、必要以上に自分を卑下する傾向があるかも。『ありがとう』と素直に言えば良いところを、『すみません、申し訳ありません』と謝ったりとか」
 鋭い指摘に思わずうなずいてしまう。調和を重んじるばかりに意見を言えなくなってしまったり、自信過剰に思われたくないと、自分を卑下してしまう事は、誰しも思い当たるのではないだろうか。

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舞台挨拶での石倉三郎さんとコッビさん

 周りの人間に感情をぶつけながら成長してゆくヨナは、今までコッビさんが演じてきた中で、最も親しみやすいキャラクターかもしれない。
「私はヨナほど怒りっぽくありませんが(笑)。私の中にある、ヨナに似た部分を引き出して表現するよう心がけました。いつも演じる時に考えるのは、様々な顔を持っているのが人間で、それは置かれた境遇や、人間関係によって変化するものだと思うんです。ここで喋っている私と、違う人と一緒にいる時の私とでは、全く違う人間のように思われるかもしれませんし。置かれた状況次第で、人間の性格は変わるものなのではないでしょうか」
 時に近寄りがたいほどのカリスマ性を漂わせたり、ふと見せる笑顔が愛らしかったり、どんなシーンでも違和感なく演じられるキム・コッビの演技の秘密は、こうした柔軟な考え方に基づいているのかと、感じられた瞬間だった。

 剛生との共同生活を経たヨナが、今後どう変わってゆくのか。それは微妙に移ろう彼女の表情から予感する事ができる。言葉で説明するのではなく、表情で見せる。随所に抑えた演出が光る作品だった。

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『つむぐもの』
 日本映画 日本公開 2016年
 監督 犬童一利 出演 石倉三郎、キム・コッビ、吉岡里帆、森永悠希、宇野祥平、内田慈、日野陽仁
 2016年3月19日(土)より、有楽町スバル座ほか全国順次ロードショー
 公式サイト http://www.tsumugumono.com/

Writer's Note
 mame。犬童監督(犬童一心監督とは特に血縁関係は無いそうです)がこだわりを見せた、相手と自分の親指を合わせる「指キッス」。見覚えがあるので、韓国では一般的なのかな?とコッビさんに聞いてみると、そうでもないようです。「でも、指切り→ハンコ(親指を合わせる)→サイン→コピー(手のひらを合わせる)はありますね」と聞き、「あ!これだったか!」と納得しました。


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Review & Interview 『チスル』オミョル監督 ~済州島の大地に眠る人々に捧ぐ、モノクロームの鎮魂歌

Text by mame
2014/3/10掲載



 煙にまみれた民家から、物憂げに空を見上げる兵士。室内には祭事に使われたと思しい錫の食器が床に散らばるが、住民の姿はない。隣の部屋に続く扉を開けると、別の兵士が刀を研ぐ不穏な音が響き、背後には全裸の女性が棚に詰め込まれるようにして息絶えている。兵士はそれを見て特に驚く様子もなく、研がれた刀を借り、供え物の梨を割って食べ始める…。

 『チスル』はこんな狂気に満ちた描写から始まる。もはや死に対する感覚が完全に麻痺してしまった兵士と、逃げる意味もわからず放浪を続ける島民のお互いをいたわる優しさ。その温度差に背筋も凍るような恐怖を感じた。

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 済州島で1948年に起こった4・3事件を発端にした大量虐殺が題材と聞くと、あまりに重く、観るのをためらう方もいるだろう。だが、モノクロで描かれる映像の美しさに圧倒され、鑑賞後は不思議な余韻が残る。豊かな色彩を奪われた済州島は、まるで島全体が慟哭しているかのような異様な風景に様変わりし、木々が風に揺られるのを見るだけでも、身をちぎられるような痛みを感じるのだ。いつしか私は島の気持ちに呼応するかのように、島民たちの無事を案じ、目が離せなくなっていた。『チスル』は、済州島の人々を慈しむ鎮魂歌の役割を果たしていると確信した。

 『チスル』は4つの章で構成されている。神位・神墓・飲福・焼紙。韓国の祭事にまつわるそれぞれの言葉の意味を把握できなくとも、神秘性が高められ、荒涼とした風景に緊張感が張りつめる。戦争映画というよりもホラー映画を観ているような、得体の知れない恐怖感に包まれるのは、神々の視点を感じさせるからだろうか。

 「4・3事件の事は、韓国でも知っている人が少なくなりつつあった。『チスル』を企画した当時は李明博政権下にあり、事件が“済州島民による暴動”と片付けられ、亡くなった方の遺骨発掘作業への予算も削られる等、事実に逆行するような風潮があった。事件が忘れ去られる事への危機感が、この映画を作る原動力になったと思う。だが、事件をテーマにする事で、怒りがこみ上げてくるのではなく、今も済州島の土に眠る方々への弔いの気持ちが湧いてくる作品にしたかった」

 済州島出身のオミョル(五滅)監督は済州大学で東洋画を専攻。普段は劇作家として活躍しており、『チスル』が4本目の長編映画となる。インタビューに同席したコ・ヒョッチン(高赫辰)プロデューサーは西洋画を専攻していたと聞き、だからだろうか、映像の随所に水墨画を思わせるような、山の風景が俯瞰で現れたり、洞窟で密やかにチスル(じゃがいも)を分けあう姿には、レンブラントの絵画のような抑制された美しさが発揮されている。

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共同取材時の監督。記者陣からは「井筒和幸監督似」という声も

 あまりに惨たらしい事件を扱っているにも関らず、登場する島民はどこか呑気で、洞窟での会話にも「明日には出られるだろう」といった和やかな空気が漂う。

 「実際にはもっと緊迫していたかもしれないが、映画の中では、彼らに幸せな時間を与えたかった。それこそが事件の前は島の日常風景だったはずだから」

 題名になっている『チスル』の通り、食事シーンが印象的だ。兵士達のそれは、梨や白飯、豚を丸まま茹でるなど、食材は豊かだが、食べる姿は欲望を満たす行為の一環にしか思えない。対して島民達の食糧はチスル(じゃがいも)のみだが、皆で分けやすいようにと大量に持ち運ばれ、お互いをいたわりあいながら、明日を生き延びるための糧として、ひとつずつ大切に頬張られる。無意味な虐殺行為に疑問を抱き、葛藤を繰り返すパク一等兵が空腹で食べたいと願ったのも、贅沢の象徴である白飯ではなく、土にまみれたチスルだった。

 地實(チシル/지실)。漢字で「大地の実」と書かれ、済州島の方言で「チスル/지슬」と呼ばれるこのじゃがいもが、島民たちにとってはまさに生命に直結したかけがえのないものである事を感じさせる。

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 製作期間にも予算にも制限があり、借金からスタートした自主映画だったが、サンダンス映画祭をはじめとする世界各国の映画祭で賞を獲り、なんとか製作費を取り戻せたという。結果的には『息もできない』の持つインディペンデント映画の動員記録を塗り替え、今では事件のあった4月3日を国家的な記念日にしようとする動きも生まれていると聞き、改めて韓国においてこの映画の持つ影響の大きさに驚かされる。

 「済州島を題材にした映画はこれからも作り続けていきたい。済州島は私を育ててくれたもうひとりの母のようなもの。その歴史を振り返る事は、自分そのものを見つめる事で、自分にしかできない事と思っているから」

 米軍及び韓国軍主導による「暴徒鎮圧」の名の下に行われた大量虐殺で、犠牲となった島民は3万人以上。今でも済州空港の滑走路の下には多くの犠牲者の遺骨が埋まっているという。アジア有数のリゾート地として脚光を浴びる今の姿からは想像もつかない、もうひとつの済州島の姿だ。だが、島に伝わる民話をベースに描かれる崇高な表現は、全ての悲しみを包み込んだ大地を持ってこそ、今の済州島の美しさがある事を私達に知らしめてくれる。


※ 監督の本名はオ・ギョンホン(오경헌)。演劇は本名で、映画ではペンネームの「오멸」で活動していますが、このペンネーム、漢字で書くと「五滅」とのこと。本記事でのカタカナ表記は、姓名を分けず「オミョル」としました。


『チスル』
 原題 지슬 - 끝나지 않은 세월2 英題 Jiseul 韓国公開 2013年
 監督 オミョル 出演 ヤン・ジョンウォン、イ・ギョンジュン、ソン・ミンチョル
 2014年3月29日(土)より、渋谷ユーロスペースほか全国順次ロードショー
 公式サイト http://www.u-picc.com/Jiseul/

Writer's Note
 mame。『チスル』に興味を持ったのは、題材よりも、そのスチールの美しさに魅力を感じたから。美大出身という監督のプロフィールを見て納得。抑揚の効いた美しい表現は、映画ファンのみならず美術ファンを含む幅広い層に受け入れられそうです。


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Review & Interview 『裏話 監督が狂いました』 ~イ・ジェヨン監督、大阪アジアン映画祭で『裏話』の裏話を披露!

Text by mame
2013/3/31掲載



 「監督が現場にいなくても映画は撮れるのか?」

 スカイプを使い、遠隔操作で映画を撮るという斬新なテーマに挑んだ意欲作。この映画を言葉で説明するのはとても難しい。劇中劇をする俳優たち、それを撮影するスタッフも俳優が演じ、さらに彼らの撮影・メイク・衣装等を担当する本当のスタッフ達がいるという三重構造。複雑な環境を統括するはずの監督がいない事によって起こる混乱は、虚構とドキュメンタリーが入れ替わり、観ている側も混乱する。だが、映像の随所に遊び心が感じられ、エンドロールまで退屈する事がない。韓国映画好きにはたまらない、豪華なキャスト陣はもちろん、普段だったら絶対に聞けないであろう業界の裏話を聞けるのも楽しい。

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『裏話 監督が狂いました』

 監督は独特の映像美で知られるイ・ジェヨン。大阪アジアン映画祭での日本初上映に併せて来日した際に、映画に関する「裏話」をたくさん披露してくれた。そもそもこの映画は、ハ・ジョンウを主演にスマートフォンで短編映画を撮るという企画から派生したもので、ハ・ジョンウが映画監督に扮した短編映画『10分間で恋に落ちる方法』(YouTubeで鑑賞可能)、メイキングとなった本作『裏話 監督が狂いました』(2013)と、監督は遠隔操作で2本の映画を同時に制作したことになる。

「今はインターネットがあれば何でもできる時代。スマートフォンで映画を撮るという企画をいただいた時に、遠隔操作という手段を思いついた。まるで新しい発明をしたような気分になり、過去にそんな映画があったのかを調べたりした。」
 英題の「Behind The Camera」の通り、普段はカメラに映らない立場だが、今回は監督自身がカメラの前に立って出演している。その感想を聞いてみると、

「設定上、自分がカメラに映らなければ話が進まないので、出るしかないという気持ちで出演した。劇中、疑心暗鬼になった俳優たちがドッキリを仕掛けるシーンがあり、実は少し気づいていたが、表面上は分かっていないふりをした。編集の段階で、自分の演技の不自然さが見えたりして、自分としては墓穴を掘ってしまった映画だと思っている(笑)。」
 実際の撮影期間は3日間だが、17台のカメラを駆使して撮影された時間数は計200時間以上。そこから8ヶ月の編集を経て完成したという本作。かつてなく混乱した現場に、出演した俳優の中には「完成するとは思っていなかった」と言う者もいたという。プロの俳優達が演じる混乱は、演技なのか、本心なのか、それは俳優のみが知るという、演じる側・観る側からの考察も楽しい。

 イ・ジェヨン監督といえば、これまで『情事』(1998)、『純愛譜-じゅんあいふ-』(2000)、『スキャンダル』(2003)、さらには『多細胞少女』(2006)、『女優たち』(2009:日本未公開)と多様な作品で知られるが、作品の発想の源は何だろう?

「映画を作るときにいつも頭をよぎるのが、“これこそが映画だ”という王道的な作風と“果たしてこれを映画と呼べるだろうか?”という実験的な作風。今回は後者となり、大衆的というよりは、映画好きの人に対して喜んでもらえるような映画になったと思う。“映画とは何か?”という問いに対して自分の中で結論を出さず、常に疑問を持ち続ける事が、作品を作り続ける原動力になっている気がする。」
 劇中には名だたる映画監督の名言が折り込まれ、そうした問いに答えを与えてきた先達の名言を引用する事で、未だに自分なりの答えを模索している姿勢が感じられる。数々の商業映画を成功させながらも、映画の持つ可能性を模索し続けるイ・ジェヨン監督。次回作は?との質問には、

「今度はもう少し、観客が共感できるテーマでと思っている。今回はスマートフォンからの発想だったが、その時自分が関心のあるものによって題材が変わるので、まだわからないですね。」
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イ・ジェヨン監督

 監督にとって映画を撮る最大の楽しみは、映画祭に作品を持って現地を訪れ、ゆったりとした時間を過ごしながら、次回作の構想を練ることだという。実際、大阪アジアン映画祭にも余裕をもった日程で来日。大阪の良いところは「京都が近いところ(!)」という絶妙な褒め言葉もいただいた。両親を招待し、一緒に旅行を楽しんだとの事だが、旅行の計画も来日してから思いつき、スマートフォンで全ての手続きを済ませたというのだから、まさに『裏話 監督が狂いました』は監督ならではの作品といえるだろう。

 どこかシニカルな印象を漂わせるイ・ジェヨン監督。今回の来日は次回作の糧になっただろうか? 映画に対する挑戦の姿勢を崩さない監督が、今度はどんな作品で私達を驚かせてくれるのか、大いに期待したい。


第8回大阪アジアン映画祭
 期間:2013年3月8日(金)~3月17日(日)
 会場:梅田ブルク7、シネ・ヌーヴォ、梅田ガーデンシネマ、第七藝術劇場、プラネットプラスワンほか
 公式サイト http://www.oaff.jp/

『裏話 監督が狂いました』
 原題 뒷담화 : 감독이 미쳤어요 英題 Behind the Camera 韓国公開 2013年
 監督 イ・ジェヨン 出演 ユン・ヨジョン、パク・ヒスン、カン・ヘジョン、キム・ミニ

特集 第8回大阪アジアン映画祭
 Report 第8回大阪アジアン映画祭 ~アジアの熱風に沸いた10日間
 Review & Interview 『裏話 監督が狂いました』 ~イ・ジェヨン監督、大阪アジアン映画祭で『裏話』の裏話を披露!
 Interview 『1999、面会~サンシャイン・ボーイズ』キム・テゴン監督、主演キム・チャンファンさん独占インタビュー

Writer's Note
 mame。豪華キャスト陣の『裏話 監督が狂いました』の中でも特に笑いを誘っていたのが、名女優ユン・ヨジョンによる、ホン・サンス『3人のアンヌ』、イム・サンス『蜜の味 ~テイスト オブ マネー~』出演時のエピソードを語った「2人のサンス論」。そんなユン・ヨジョン先生に向かって「俺達は“顔が良くない”という意味で同類ですよね」という衝撃発言を放ったキムCが、私のお気に入りとなりました。


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Review & Interview 『秘密のオブジェクト』 イ・ヨンミ監督 ~正直な恋をススメます

Text by Kachi
2012/11/22掲載



レビュー

 夫も子供もいて、一見何の不足もなく幸せに生きている女性がいた。あるとき彼女は若い愛人を作り、姦通罪で警察に逮捕される。大胆な事件だが、当の本人は浮気に罪悪感をおぼえるどころか堂々と振る舞っていたそうだ。理由はただひとつ。「夫のことも彼のことも、同じように愛していたから」。インタビューでイ・ヨンミ監督は、20代の時に出会った女性についてそう語った。その時のショックと「愛って何?」という疑問が『秘密のオブジェクト』を撮るきっかけだった。

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 社会学の大学教授ヘジョン(チャン・ソヒ)は40歳。夫はいるが、世間体のために離婚しないでいるだけの冷え切った関係。「婚外情事を経験した後の女性の性意識の変化」が研究テーマで、本当はプライベートでも満足したいのに、年齢と、教授という社会的地位とが心のブレーキとなり踏み切れないことばかり。夜中にこっそり「ヴァギナ解放」というハンドルネームを使い、ネットの掲示板に性への大胆なコメントを書き込むことが欲求不満のはけ口だ。ある日、研究助手募集の貼り紙を見た心理学科の学生ウサン(チョン・ソグォン)がやってくる。両親に愛されて育ったという、純粋でいて男性的魅力にあふれた彼に、ヘジョンの心は少しずつかき乱されていく。だがウサンにはある秘密があった…。

 夫婦で魚屋を経営している女性が、へジョンに対して、従業員の若い男との情事を思い出しながらうっとりと語るシーンがある。2人のセックス描写は、行為そのものだけでなく、原色に近い映像が刺激的だ。監督は「この作品には生々しさ、けばけばしさが似合うと思って」と、今や世界中で1社しか作っていない撮影用フィルムを取り寄せた。はっきりとした色出しは作品全体に見られるが、わけても魚屋でのセックス・シーンは、女性が男性に寄りかかるところでは赤みを強くし、水槽やまな板は古めかしさを強調するなど、色出しにこだわり抜いた。たががはずれたように絡みあって体で幸せを感じた女性の表情をきっちりスクリーンに映し出すことも、監督の目的だったという。

 濃厚なラブシーンから現在のシーンに切り替わった時、魚屋の女性とヘジョンの顔色の落差に女としての2人の生き方の違いが垣間見える。魚屋の人生が彩られた世界なら、へジョンのそれは茶色く乾燥した砂漠だ。以来、募るウサンへの気持ちと裏腹な、へジョンの「でも…」というためらいのたびに、魚屋の女性と愛人のセックスがフラッシュバックする。魚をおろすのが上手かったという、女性の愛人。ウサンもリンゴをうさぎ型に剥けるほど手先が器用だ。男性ならではのたくましい背中とともに、彼の器用で大きな手をカメラはクローズアップでなめるようにして追う。こんなに女性のフェティッシュな欲望が満載な作品は、韓国映画では見たことがない。

 2部構成の物語のセリフ回しを務めるのは、ヘジョンの研究室のコピー機とウサンのデジタル・カメラ。この2つのオブジェクトは、その「写す」という役割よろしくへジョンとウサンの心を見透かして観客に語る。社会学や心理学を研究している2人が逆に分析されているアイロニーが面白い。もし論文を書くならば、さしづめタイトルは「ヒト科の動物の恋愛行為における嘘と本音」といったところだろうか。

 デジカメの語りでウサンの真実が明かにされると同時に、作品前半の伏線が回収される。そこで痛感するのは、人間は心のままに生きることができない悲しい生き物だということ。とりわけ恋愛で素直になれないと、どんなに後悔することか…。そんなこと分かっているのに、いつだって正直になれずに涙を流した経験は誰しもあるはず。賢い2つのオブジェクトは、不器用な2人の恋にそっと手を貸す。それと引き換えにラストで自分たちを犠牲にしてしまうが、哀しくもすっきりした幕引きで後味がいい。

 本作を「これは私の物語」と語るイ・ヨンミ監督が、「愛って何?」という疑問に対して出した答え。

   愛とは、傷つくことなしには成就できないもの。
     それでも得たいなら、素直に生きること。
       自分の思うままに生きなければ。

 ヘジョン世代の女性たちはもちろん、意地を張ることに慣れてまっすぐに生きられないすべての大人たちに見てもらいたい一作だ。



インタビュー

── 女性が男性に感じるフェティッシュに注目した作品だと感じました。

女性からの視線を大事にして撮りました。例えば「美しすぎる」というセリフがありますが、それは女性が言われたいことです。女性が望むようなセリフや仕草を増やしました。また、男性2人が皿洗いをしていて、背中を映したシーンがありますが、男性が女性の体を見るように、女性も男性の体を見るんだよ、ということを表現しました。

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── 魚屋の女性のラブシーンはとても情熱的で濃厚です。一方、へジョンとウサンのラブシーンは、浴室のすりガラス越しで、よく見えなくなっています。この差についてはどうお考えですか?

魚屋の女性は社会的地位の低い女性で、欲望に対して積極的ですが、大学教授であるヘジョンは何でも手に入れているように見えるけれど、欲望に正直に生きることができず、自分自身を表現することができない。本当の愛を知らない女性です。2人を比べた場合、女性としてヘジョンのほうが弱い部分があると思っていて、ラブシーンの描写に関しては、よく見えないくらいがヘジョンの人生観にあっていると考えました。すべてをさらけ出すことができない女性なのです。

── へジョンがウサンへの恋心を、友人に相談する場面があります。へジョンは彼との年の差をとても気にし、彼女の友人も「40歳になることは女性にとって死刑宣告」と言っています。日本では、40歳はまだ女ざかりで自分より若い男性にも積極的だったりしますが、韓国ではどうなのでしょう?

昔は40代になると「4=死」という意味もあり、女として終わりと考えられていました。最近では、寿命が長くなっていることもあり、綺麗な40代の方も増えてきて、考え方がだんだん変わってきていると思います。ただ、そうは言っても、韓国には人と会った瞬間に年齢を聞く文化があり、どんなに綺麗な人でも年は聞かれたくないので、そういう場面に出くわすと靴を持って逃げ出したくなります(笑)。

── 韓国人は自分の意見を相手にはっきりと伝え、日本人はそれに消極的という印象があります。ただ韓国映画を見ていると、男性も女性も「好き」の一言が言えずに苦しい思いをしていることがあります。こういう点は私たち日本人が共感するところですが、恋心を胸に秘めておくことへの美学のようなものがあるのでしょうか? 差し支えなければ、監督の恋愛観も交えてお話しください。

韓国人全体については分かりませんが、ヘジョンの場合、守るものが多くて気持ちに素直になれないのです。私はというと、撮影に入ると3・4ヶ月は現場なので、もし恋人ができても連絡する暇もなくて大変です。でも、恋も大事。私は木でも石でもなく、熱い気持ちを持った人間なので、どれだけ忙しくても情熱的なことは大事にしたいです。そうですね、まずは自分自身から正直にならなければ(笑)。

── 監督自身は、ラストをハッピーエンドとして描かれたのでしょうか?

私はハッピーエンドだと思っています。お互い気持ちを吐き出して結ばれた2人なので。もちろん、どれだけ長く一緒にいるかは分かりませんけれど。私もそうですが、皆いつも隠している気持ちがありますよね。映画の中だけでも正直に生きたうえでの幸せを感じて欲しいです。



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イ・ヨンミ監督


『秘密のオブジェクト』
 原題 事物の秘密/英題 Secrets, Objects/韓国公開 2011年
 監督 イ・ヨンミ 主演 チャン・ソヒ、チョン・ソグォン
 2012年12月1日(土)よりシネマート六本木、12月29日(土)よりシネマート心斎橋ほか全国順次公開
 公式サイト http://www.u-picc.com/himitsu/

Writer's Note
 Kachi。1984年、東京生まれ。図書館勤務。『秘密のオブジェクト』を見て以来、身の回りの製品が自分を観察してるんじゃないか…と考えたりします。面白い反面、劇中のコピー機とデジカメのするどい洞察力を思うと「そんなところまで見てるの?!」とちょっと怖い気も。


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