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Review 『世宗大王 星を追う者たち』 ~コリアン・メロドラマの名匠、ホ・ジノの面目躍如

Text by Kachi
2020/8/30掲載



 第4代王・世宗は、科学者の才能をもつ奴婢チャン・ヨンシルを、家臣の反対を押し切り武官に任命する。王の期待に応えるように、ヨンシルは水時計や天体観測機器を次々と発明し、庶民の生活に大いに貢献していった。世宗もまた、長きにわたる明の従属から朝鮮が自立できるようにと、独自の文字「ハングル」の作成にひそかに取り組んでいた。身分の差を超えて熱い友情を交わすようになるが、明の皇帝の怒りを怖れた家臣たちの策略で、二人の幸福な日々は長くは続かなかった…。

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 朝鮮王朝の歴史上、最も偉大と呼ばれる王・世宗と、ある時期を最後に歴史から消えた発明家という、交わるべくもない二人の数奇な運命を主軸にしたことが、この映画の主たる魅力だ。そして何より韓国映画ファンとしてときめくのは、ハン・ソッキュが世宗大王、チェ・ミンシクがチャン・ヨンシルを演じ、二人にとっては『シュリ』(1999)以来20年ぶりのタッグということだろう。二人が同じスクリーンに収まるショットを観ているだけで胸が熱くなる。王と奴婢という身分の垣根を越えていくまでの心理描写も丁寧に描かれる。人は誰もが孤独だからこそ、どんな形であれ理解者が現れたときの喜びは途方もない。ゆえに、大切な絆が失われかけたとき、どんな手段を講じてでもつなぎ止めようとしてしまう。そんな人間の性(さが)とも言うべき悲しみが、二人の破局からにじみ出ている。

 『世宗大王 星を追う者たち』には、2000年頃、韓国映画=ロマンチックと印象づけた「ホ・ジノ調」ともいうべきメロドラマのエッセンスが凝縮されている。『八月のクリスマス』(1998)からこの映画にも貫かれている、触れられない相手へのもどかしさや、感情表現が器用にできない人間のいじらしさは、最近の韓国映画には少なくなったように思う。その懐かしさに安堵し、いとおしいものがあった。劇中にある二人を繋ぐ“星”の表現は、夜と闇の美しさや重厚さを表現させたら抜きん出ている撮影監督イ・モゲの腕が冴え渡っており、今期の日本公開韓国映画最大級のロマンチックなシーンが待ち受けている。ぜひ、映画館の暗闇でご確認いただきたい。


『世宗大王 星を追う者たち』
 原題 천문: 하늘에 묻는다 英題 Forbidden Dream 韓国公開 2019年
 監督 ホ・ジノ 出演 チェ・ミンシク、ハン・ソッキュ
 2020年9月4日(金)より、シネマート新宿ほか全国順次公開
 公式サイト http://hark3.com/sejong/


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