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Report マンスリー・ソウル 2020年1月 ~“ミスター韓国映画”マ・ドンソクがコメディとパニック大作で魅せた存在感

Text by hebaragi
2020/1/26掲載



 真冬のソウルは底冷えが厳しく、外を歩くのが辛いくらいだった。今回は『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』公開中ということもあって、韓国映画の上映が比較的少なかったが、滞在中、韓国映画4本(『始動』『白頭山』『天文:空に問う』『モンマルトルのパパ』)と日本映画2本(『少女邂逅』『Love Letter』)を見ることができた。強い印象を残したマ・ドンソク出演の2本の作品を紹介する。


『始動』


 人気ウェブ漫画の実写化であり、『ベテラン』『EXIT イグジット』の制作スタッフも参加していることも話題となっている本作。学校も家も勉強も嫌いで母に反抗するテギル(パク・ジョンミン)は、友人のサンピル(チョン・ヘイン)と一緒に家出をしてしまう。テギルは中華料理店の料理長のコソク(マ・ドンソク)に偶然出会い、敵対関係になるが不思議な交流が続く。

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『始動』

 近年、数多くの作品に出演し露出度急上昇中、いまや“ミスター韓国映画”と言っていい圧倒的な存在感のマ・ドンソク。彼が登場するというだけで期待が膨らむ。

 体育会系のノリで、トラブルが起きると腕力で解決しようとする彼のキャラクターは本作でも相変わらずだ。しかし、今回はおかっぱ頭のコミカルなビジョアルが意表をつく。しかも、TWICEのファンという設定で、彼女たちが出演するTV番組を見て一緒にダンスをしたり、カラオケでヒット曲「TT」を歌ったりするお茶目なシーンも目を引く。

 マ・ドンソクとふたりの若者の軽快なやりとりが楽しい。テギルの母親役、ヨム・ジョンアも持ち味を発揮している。また、髪を赤く染めたボーイッシュな少女キョンジュ役、チェ・ソンウンが印象に残った。初めて見る女優さんだが、これから注目していきたいひとりだ。

 楽しいコメディ映画であり、家族ドラマの要素も感じられる本作。マ・ドンソクのファンにも、それ以外の人にもおすすめしたい作品だ。


『白頭山』


 韓国映画を見ていて知られざる歴史にふれることは多いが、本作は朝鮮半島の地理の勉強にもなるとも言えるテーマ。北朝鮮と中国の間にある2,744メートルの白頭山は日本の富士山と同様の聖山であり、1,000年に1度大爆発をする活火山。前回946年の大爆発では日本の東北地方にも火山灰が降り注ぐなどの影響があったと言われている。

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『白頭山』

 本作は「いま大爆発が起きたら、ソウルやピョンヤンはどうなる?」というテーマで描いたパニック超大作だ。『神と共に』シリーズのデクスタースタジオが制作に携わり、製作費が300億ウォン(約30億円)に上ったことも話題となった。

 観測史上最大の白頭山噴火が発生。韓国国内はパニックに陥る。そして、韓国も北朝鮮も飲み込むさらなる被害が予想される二次噴火を防ぐため、秘密の作戦が開始される…。

 オープニングから、噴火とそれに伴って起きる地震、津波の映像が圧倒的なスケールで迫ってくる。ソウルのビル街が倒壊、道路は陥没、漢江にかかる橋には容赦なく津波が襲いかかってくる。

 一方、対策本部では、さらなる大爆発への対策として、北朝鮮の核兵器を活用して爆発の被害を最小化させるという奇想天外な対策が検討され、実行に移されることに。さらには、アメリカ軍や中国の思惑もからみ、事態は複雑な方向に…。

 噴火対策に従事する韓国軍のメインとなる大尉インチャン役にハ・ジョンウ、宿敵・韓国と強力して作戦にあたることとなる北朝鮮のスパイ、ジュンピョン役にイ・ビョンホン、噴火の現状を分析し対策を提案する大学教授カン・ボンネ役にマ・ドンソクを起用。豪華なキャストは公開前から関心を集めていた。

 噴火に立ち向かうハ・ジョンウとイ・ビョンホンのやりとりを中心にストーリーが展開するが、深刻な状況下でも時にはユーモアを交えた会話を交わすふたりが印象的だ。

 そして注目は、地質分野専門の大学教授役のマ・ドンソクだ。今までの体育会系キャラを封印し、終始眼鏡をかけ、専門用語を駆使して学者らしい穏やかな物腰で冷静に事態を分析し、対策を提案する演技は知性をアピールするものであり、新鮮な印象を与える。俳優マ・ドンソクの新たな魅力に気づかせてくれる役どころといえよう。

 パニック映画は韓国映画のお家芸であり、2019年に大ヒットした『EXIT イグジット』をはじめ、過去には『新感染 ファイナル・エクスプレス』『ザ・タワー 超高層ビル大火災』『TSUNAMI ツナミ』などの大作が多くの観客を楽しませてきた。

 本作は、これまでフィクションが多かったパニック大作のテーマと異なり、地震の少ない韓国で現実的な脅威とされている白頭山の大爆発をテーマとしていることから観客の関心が高く、公開から1ヶ月弱で観客動員800万人を超えたと報じられている。また、スケールの大きなエンターテイメント作品としてもよくできており、大スクリーンでの鑑賞に適している作品と言えよう。

 本作は既に米国、台湾、香港、シンガポール、マレーシアなど90を超える国・地域に販売され、公開予定となっているという。もし、白頭山で大爆発が起きれば東京ドーム10万個分の火山灰が世界中に落下し、農業被害や航空機の欠航など日本にも少なからず影響があるとのこと。隣国で起きる可能性の高い自然災害に関心を持つ意味でも、日本公開に期待したい。


Writer's Note
 hebaragi。いつも良質な日本映画のラインナップを揃えているCGV明洞駅シネライブラリーで2本の日本映画を見た。枝優花監督の『少女邂逅』と、何度目かのアンコール上映となる岩井俊二監督の大ヒット作『Love Letter』である。『Love Letter』は満席の観客で、公開から25年経った今でもファンが多いことに感銘を覚えた。今月は日本で監督の最新作『ラストレター』が公開される。『Love Letter』同様に手紙をモチーフにしたストーリーとのこと。韓国で公開されれば、またたくさんの観客を集めるに違いない。『Love Letter』韓国公開が日本文化ブームにつながったように、これからも映画を通した文化交流が進んでいくことを期待したい。


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